ファイルメーカー住所録 その2 はがき印刷編の改良追記記事です(その3になります)。
<Photo Data>2015/11/25 雨の立久恵峡
Canon 5DMarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM f/4.0 1/125 40mm ISO400
ファイルメーカーPro12で作った住所録をMacのPro14 Advancedで起動して「DFP中楷書体」で印刷すると、下記PreViewのように、(多分全角fontが欠落)番地の印刷漢数字の前後が詰まってしまいます。
文字間距離が狭く、特に一、二、三などの数字が連続すると判読が出来ません。
下記を参照ください。
図の住所フィールド2にある番地例、1187−11番地やフィールド3の1114などは、縦書き印刷時「一」同士が接近して判読できません。
ファイルメーカーPro12で起動して印刷するともうひとつ下の印刷例のように漢数字が全角となり、文字間距離も適当にあいて問題は生じません。Pro14 Advancedのこの問題はフォントが原因と思われます。ヒラギノ明朝など全角も対応しているフォントにすればうまくいきます。ただ明朝体ではペン字風になってしまいます。半角全角とも可能な毛筆系フォントが必要です。
次は、番地を分離する縦棒についてです。下図の印刷英にある住所第一フィールドの四つの縦書き棒は、元は半角長音、全角長音、半角マイナス記号、全角マイナス記号です。今回は、これらが入力されても縦棒ハイフンに全て変換して使用しました。
この縦棒への変換式は前の投稿「ファイルメーカ住所録のその1」に記載しています。
ファイルメーカーで縦書き印刷するのは面倒な手続きが必要です。
今のところ、一番下の下のスクリーンショットのように、漢数字も全角で表現されるほか、ハイフンのつなぎも問題なく印刷することが出来ました。
更に、住所の印刷で、郵便番号と一致するところの町名までを第一行に印刷しますと、郵便番号と町名の整合性はピタリと決まる反面、住所1と2の印刷での文字バランスが良くありません。
この問題については、出来るだけ1行目に多く印字するように、2行目も取り込み可能なときだけ結合して印刷出来るようにしました。残った番地をそっと2行目にぶら下げるのが良好なバランスだと思っています。
均等印刷はかなり難しく、本例はフォントサイズを固定し、第一行は最大19文字(左記印刷例は19文字、最新は18文字)とし、収まらない場合はオリジナルフィールド通りとしました。
このとき、バランス改善策として、住所2のフィールドは1行目に対し字下げ & 下寄せ、住所3のフィールドは住所1のフィールドに対し字下げ、上寄せ配置としました。
もう一つの問題が姓と名のバランスです。姓が一文字の場合や上の事例のような二文字の場合、更に三文字の場合など文字数に応じて姓の印字位置を最適化しないといけません。文字バランス化は文字数毎のレイアウトを用意し、場合分けで対応するようにしました。
名前についても、一文字から三文字以上といろんなケースについて姓と同様の処理を行ってバランスをとっています(あくまでも簡易法ですが)。
その他「一枚ラベル印刷」を用意しました(この部分はその1から移したものです)。下記のスクリーンショットを参照下さい。
ラベルは手持ちのMaxellのL7163-20Aを使いました。A4 14枚のラベルの指定位置に(例えば緑の部分)に印刷することが出来ます。
但し、このモードをレーザープリンターで同じ用紙に繰り返し印刷するとプリンターのドラムを痛める可能性があります。どうしても、1枚か数枚ラベルがほしいとき用です。
同一用紙で繰り返すときはインクジェットプリンターを使用します。
その他のフォームは、PCのデフォルトメールソフトを起動してメールを送ることが出来るようにしました。
ファイルメーカー住所録は一部簡易式ながら何とか完成です。販売管理につなぐこと。住所録としては複雑な検索抽出フォーマットを作ること、フォント探しなどが宿題です。
<まとめ>
ファイルメーカーでは横書き印刷は問題なく印刷できます。縦書き印刷は番地などは漢数字で表現する習わしがあり、漢数字に対応しているフォントが必要です。また、番地セパレーターは横書きではマイナス記号などが使えますが、縦書きではセパレーターの役目を果たしません。数字やアルファベット、記号など漢数字や縦書きへの変換作業が必要です。
住所録は、ファイルメーカーはとても強力で有用です。目的のデータを非常に高速に抽出出来ます。基本がしっかりしていて住所録の様なデータベースに最適だと思います。
欠点は印刷です。ファイルメーカーは基本的に差し込み印刷です。ワードのような上手な書式印刷が出来ません。まあ、ここを補完出来れば最も優れたソフトといえるのですが、、、。
1st 2016/01/10
2nd ラベル印刷部分の移設 2016/01/11
3rd ファイルメーカーにカテゴリー変更 2017/06/25
4th コンテンツ間の距離の調整 2021/02/21
K.Fukuma