オーディオ バランス接続したセパレート機器の電源は100V、200Vを混用しない

今回はオーディオの電源についてです。
オーディオの電源をブロック毎に見直しました。
下記にブロック図を掲載します。
図中ブルーはデジタル系統、肌色はアナログ機器、紫はジェネレータ型電源、グリーンはアイソレーション電源です。
今回見直しはグリーンと紫の部分です。
<Photo Data>
2017/06/09 尾瀬にて
白い花がミズバショウ、向かいの山は至仏山(標高2228m、日本百名山の一つです)
Canon EOS-1D MarkⅣ
EF24-105mm f/4L IS USM
ISO50 32mm 1/125 f10

 

 

SACDプレイヤー
オーディオソースのSACDプレイヤーはデジタル機器です。
今までアナログ機器と電源を分離していました(従来は100V:100Vのアイソレーショントランスから供給)。
SACDプレイヤーで、アナログダイレクトとBabyface Proを介してのデジタルの音を比較しました。

デジタルは立ち上がりが速く、低音もしまっていますが、アナログはゆっくりしているように感じます。しかし決してアナログの音が悪いわけではありません。ディジタルと比較するともう少し躍動的になればとは思います。

SACDプレイヤー(マランツSA11-S3)は、アナログ部にオールディスクリートで構成した差動入力と左右独立したバランスアンプを持っています。
アンプの構成は全く問題はありません。

対策として以下のことを検討しました。
SACDプレイヤーをプリアンプにバランス接続すると、プレイヤーからパワーまで全段バランス直結になります。SACDプレイヤーのアナログアンプはその初段のためSACD再生時のアナログの音はほぼプレイヤーアンプ部で決まるのではと考えました。
この時、他のアナログ機器は200Vからの供給ですが、SACDプレイヤーだけ100Vとしていました。
電源を共通にするのが良いとしてSACDプレイヤーからプリ、パワーまで同じ200V系統電源に統一することにしました。
その結果、あきらかに音の立ち上がりが良くなったように思います。
100V、200Vの電源グランドの回り込みが解消されたことと、200Vの駆動力によってレスポンスが良くなったと思われます。

2点目はPCへの対策です。
PCオーディオで残っている問題は、PC自身が発するノイズです。PC自体に手を入れることは出来ませんので、電源ラインをクリーン化して質を上げようと考えました。
自宅の電源は観測データから波形に歪みがありました。(電源波形は歪んでいるを参照願います)。多分系統へのインバーターノイズの侵入と思われますが対策が難しいのです。
波形歪みはアイソレーショントランスを通しても整形は良くなりません。
今回、テスト的に他に使用していたジェネレータ形電源を使ってみました。

Kojoの1KVAジェネレーター電源(Aray)です。ArayからMacにだけ供給してみます。PCは壁コンセントから何もしないでつないでいました。
Kojo Arayはスイッチングでパルスを作り、合成してサイン波を作っています。DACや200Vとは別の100Vラインにつなぎました。
Arayに切り換えたMacの音は、きれいなサイン波で供給されています。Macからの音も従来比で背景の沈み込みが大きくなり定位も良化しました。
トライアングルの様な金属的な音の出だしと余韻、分解能の高い打楽器の音など良化しているのがわかります(Arayもインバーターです。プリアンプなどのアナログ機器からは遠くに設置して比較的長めの100VケーブルでPCにつなぎます)。

3点目はDACです。
Babyface Proは従来通りUSBバスラインのノイズカットと100V:100Vのアイソレーショントランスの継続です。Babyface Proのアナログアンプもプリアンプにつなぐとバランス直結になります(Babyface Proはオーディオ用途も考慮されXLR出力を標準で持っています)。Babyface Proも200Vにしたいところですが、インレット側の配線変更が必要のため見合わせています。当座は100Vアイソレーション経由となります。

オーディオ機器の構成は前に検討した時からプリアンプを変更しました(プリはC-2820、パワーアンプはA級45Wx2デュアルモノです。その他の機器の変更はありません)。またターンテーブルのモーター駆動のみ非クリーン100V壁コンセントからの供給です。

その他のハードやアプリのVerは以下の通りです(2017/07/12現在)。
Macbook Pro、2.3GHz Intel Core i5 16GB 1.333GHz DDR3、OS X Ver10.9.5。
Audirvana Plus Ver6.2、Memory Allocateは4096MB、192KHz Up Sampling、Macの再生モードはInteger Mode1。
iTunesのVerはVer12.6.1
Babyface ProのファームウェアのVerは前回と同じです。
(MacのOSが10.9となっているのはSACDプレイヤーが10.9迄となっているためです。)

<まとめ>
セパレートアンプなどで分離されたアンプをバランス接続で動かすとき、各機器の電源はコモン供給とするのが位相ズレを最小化する点で有効だと思います。 

K.Fukuma
1st 2017/07/09
2nd リンク追加 2017/07/12
3rd  部分見直し 2017/07/14
4th ミス修正 2017/07/15
5th 視聴結果などの追記と修正 2017/07/18
6th 題目変更及びまとめ追加と訂正 2017/07/25
7th 見直し文書整理 2017/07/27
8th 追記 20147/07/28
9thモバイルコンテンツ用に若干の修正 2018/08/30

My profile
Kazunori Fukuma

職歴前半は半導体デバイス開発技術者、後半は経営者としてやってきました。事業の立て直しや新規事業育成、競争戦略などを得意としています。
きっとお役に立てると思います。
投稿は主にAudio、写真、Programingです。Audio歴は50年(長いだけですが)です。学生時代のライブ活動、研究テーマがノイズ抑制だったことなどがきっかけで、音の追求は今も続いています。

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