FileMaker住所録を筆まめで年賀状印刷

ファイルメーカー住所録その4です。
今年も年末が近づいてきました。
ファイルメーカー住所録は完成が近いのですが、年賀はがき用の毛筆体フォントが見つかっていません。通常の文字は問題ありません。縦書き印刷で不揃いが出ます。(ファイルメーカー住所録は前の投稿をご参照ください。他に23があります。)
いくつかダウンロードして試してみましたが、ファイルメーカーVer14ではNGです(Ver12ではOKのものもあります)。
このため毛筆体年賀印刷は暫定的にWindowsソフト「筆まめ」にファイルメーカーからデータを出力して印刷するモードを作りました。

外部ソフトにデーターをエクスポートするとフィールド合わせが大変だった記憶があります。今回はあらかじめ筆まめのインポートの特徴を調べました。ファイルメーカーから出来るだけ簡単な手続きで送り出せる様にファイル形式や書き出すフィールドを限定するなど対策をしました。
_mg_2357-1-2<Photo Data>2016/10/30 北口本宮冨士浅間神社(この大鳥居は木造建築で日本一だそうです。入って右奥が富士山への登山口です。)
Canon EOS5D MarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM
1/125 f4.0

<住所録本体の改善>
ファイルメーカーのフォントはFileMakerVer12でも14で問題が出ないヒラギノ明朝ProW3に変更しました。このフォントは縦横どちらで書き出しても問題ありません。書体もきれいです。ちょっと固めの表現になります。年賀状印刷は会社向けが適でしょう。
住所録のアウトプットは、前回以降の追加として連続「はがき印刷」、「ラベル印刷(横書き)」を追加しました。挨拶状の送付などで連絡先の関係宛先を抽出すると、一度に印刷することが可能となりました。

また、住所や氏名の長さが長いカタカナ名や二文字氏名など極端な場合の対策として、従来はレイアウトを場合分けして印刷していましたが、今回文字長に応じてフォントサイズを制御し、そこそこな見栄えになる様にしました。%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-10-31-21-40-54

<筆まめへのエクスポート>
ファイルメーカー住所録から筆まめにエクスポートするには、先ず出力するフィールドを規定するレイアウトを作ります。このフィールドは筆まめが読み込むことが出来るものに絞ります。余計なフィールドがあるとフィールド合わせで苦労します。
筆まめで読み取ることが出来るファイル形式は、CSVやテキスト、エクセル、outlookなどですが、今回はExcelで書き出すことにしました。
筆まめの印刷先は、自宅か会社かデータが存在する方が自動的に宛先にセットされます。自宅、会社の両方にデータがあると、インポート時に手動で一括決定とするか、読み込んだ後筆まめで個々編集となってしまいます。
連名についても登録している連名は全部印刷対象になります。敬称も同じです。
これらは後で編集修正するのはちょっと大変です。この対策として、ファイルメーカーで筆まめ用出力レイアウトを用意して、宛先と関連するデータに絞り込むスクリプトを用意しましました。連名についてもファイルメーカー側で印刷したい連名を事前に限定して出力する様にしました。

下記スクリーンショットがエクスポート用のフィールドレイアウトです。
宛先を自宅か会社かは、住所入力メニューに選択フィールドを設け、このフィールドがtrueかどうかで判断します。
フィールドの仕訳は、例えば、
印刷用住所1フィールド = case ( 宛先 = “自宅” ; 自宅住所1 ; “” )の様にcase関数を使用しました。
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筆まめではファイルメーカーからExcelで書き出したファイルを読み込みます。
下記は筆まめ側で読み込む際のスクリーンショットです。2016-11-02-1後は筆まめでプリンターを設定してはがき印刷が可能です。

ゆうちょの「はがきデザインキット」も検討しましたが、住所フィールドが「都道府県」、「市区町村」、「建物」と住所フィールドの分割が多く利用できませんでした。

<開発環境>
ファイルメーカーの開発は、FileMaker Pro Ver12と同Advanced Ver14 を使用しました(12と14は拡張子は同じです。12の方が自分としては使いやすいのですが、サポート終了となってしまいました)。
ハードはMac Mini、OS X 10.9.5、メモリーは8GBです。OSはElCapitanでも問題ありませんでした。
Export先の筆まめはWindows10、Ver25です(筆まめの最新版(Ver27?)では未確認です)。
データ接続環境はMac-Windows間で整備しておいた方が便利です。
同一LAN内にあればMacの共有からファイル共有を選び、ファイル共有のOptionでSMBが使えるようにチェックを入れます。WindowsPCでログイン出来るようにログインID許可を追加します。
ファイルメーカー側で、エクスポート先を決めますと、Windows側からログインするとエクスポートファイルにアクセス出来ます。

<その他>
ファイルメーカーのExcel汎用書き出しもありますが、何故か文字化けしてしまいました(スクリプトを使った場合は問題は出ていません)。Excelで書き出すスクリプトは下記の様にしました。UTF-16の文字化けはありませんでした。

レコードのエクスポート [ダイヤログ無し;「筆まめ印刷”.xlsx」 ; unicode ( UTF-16 )]

スクリプトを使わず汎用Exportで書き出すときは、CSVかテキストにすると良いでしょう。

1st 2016/11/04
2nd 表現等の統一見直し 2016/11/05
3rd 部分修正 2016/11/17
4th ファイルメーカーにカテゴリー変更 2017/06/25
K.Fukuma

 

My profile
Kazunori Fukuma

職歴前半は半導体デバイス開発技術者、後半は経営者としてやってきました。事業の立て直しや新規事業育成、競争戦略などを得意としています。
きっとお役に立てると思います。
投稿は主にAudio、写真、Programingです。Audio歴は50年(長いだけですが)です。学生時代のライブ活動、研究テーマがノイズ抑制だったことなどがきっかけで、音の追求は今も続いています。

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