保有している事業の中で将来への見通しを立て検討します。その上で収益を上げられない場合は全体最適の観点で選択すべきであるという点についてです。
<photo data>2011/05/09 能登千枚田の夕陽
EOS5DMarkII EF16-35mm F2.8/L USM 1/100 f18
2012年度の経常利益ランキング上位に日立製作所と三菱電機が顔を出しています。この2社は何れも半導体とディスプレーの事業拡大を目指していましたが2000年初頭よりサムスン電子他アジア勢の投資攻勢を受け、半導体や液晶の価格は瞬く間に低下してしまいました。この2社を始め、国内デバイス各社は投資回収まで手が回らないことになり、各社とも大幅な損失を計上しました。
2社の構造改革時期はずれていますが、この10年で当該事業についてはほぼ終息させるまで整理を進めました。結果、足を引っ張る事業が無くなり、収益的な安定を取り戻すことが出来ています。
構造改革後両社は残った事業の中で特にインフラ事業、建設機械関連や重電、メカトロなどを強化させることによって収益を大幅に拡大させることに成功しました。両社の打った手は、もともと強いインフラ関連事業を一層強化するという前の2社の商品強化戦略と同類であり持続性があります。また、拡大策として日本のシステムを新興国に持って行くという拡散方式をとることで効率の良い展開戦略であると言えます。
収益については2000-2010年のデバイス終息に依存した格好ですが、直近で再びローリングすればまた5-10年後に於いて新たな事業参入や振興国の優遇策など新たな課題が必要となってくると思われます。
参考資料:2013年5月 三菱電機の経営戦略
2013年5月 日立製作所 2012中期計画
<Photo data>2010/10/23 紅葉の十和田湖(この年の紅葉はさっぱりでしたが十和田湖の紅葉はさすがです。夕陽と紅葉が重なり美しい限りでした)
EOS60D EF70-200 f2.8L IS USM 1/200 f/10
2013/04/07
rev1 2014/01/21
rev2 コンテンツ位置調整 2020/12/02
福間和則