ダイレクトドライブ型アナログプレーヤーの音質改善

2014年マイクロのアナログプレーヤーがNGとなりました。代替にパッと見で Marantz TT8001(ダイレクトドライブ型の(DD型)プレイヤー)を入手しました。SP盤の再生も可能というのが選択理由でした。
カートリッジはスタントン681EEEMKⅢ(ムービングマグネット型(MM型)カートリッジ)が付いています。
音は残念ながら少し情報量が足らない傾向です。

少し不足気味の音ですが諸改善してみることにしました。
本稿は、TT8001、DD型のプレイヤーの音質改良記です。

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<Photo Data>2016/04/10 近所の弥生神社春の祭りです。(夜7時過ぎから神輿が出ます)
EOS5DMarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM 外付けストロボ  TTLシンクロ撮影 1/125 f4.0

TT8001とスタントン681の組み合わせは、ジャズかポップス傾向です。チューニング目標はクラシックで、重厚と繊細さ、特に演奏がフォーカスされているときは、吠える様な表現が欲しいと思っています。

<以下対策順に記載>
(1)カートリッジをDENON DL-103に交換
先ず収集力をアップさせたく、カートリッジをDD型では難しい挑戦となりますMC型のデノンDL-103に変更しました。
最初の問題はアームの高さです。TT8001のピックアップアームは、高さ調整幅がわずかです。ピックアップアームをいっぱいに下げても、全然高すぎます。もう一つ、DL-103はスタントンより重く、TT8001の標準ウエイトバランスでは足りません。
TT8001はデノンDP-1300MKⅡと同じものを使用しており、1300M用の錘ACD-45AとBの2個入り1パックのウエイトを購入しました。ACD-45Aがシェル込み重量28g以下、ACD-45Bが26g以上です。予測重量は丁度中間付近になりそうですが、ACD-45Aに交換しました。

(2)シェルをオヤイデHS-CFに交換
次に、MC型(ムービングコイル型)となると金属製シェルでは固有音があります。この対策としてオヤイデのHS-CFというカーボン製シェルに交換しました。このシェルを使用すると、ピックアップアームは更に上方に逃げてしまいます。このため、同じにオヤイデ製のカーボンスペーサーMCS-CFを一緒に購入しました。スペーサーは3枚入っていますが、3枚使用します。

_MG_1536-1<Photo Data>2016/04/04 清水寺公園の桜
EOS5DMarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM 1/250 f5.0

(3)DD型(ダイレクトドライブ型)の振動吸収に制振シートfoQを加えます
DD型ターンテーブルは糸やベルトドラブ方式に比べ、駆動自体が振動です。カートリッジへの振動影響が非常に大きいと考えられます。
またターンテーブルの標準シートは、アナログレコードの割りに再生時のアタックが弱いと感じました。そこで、この標準ラバーシートに木曽興業製のfo.Q RS-912、2mm厚のものを上重ねしました(標準ラバーを下にします)。

ここまでで、やっとピックアップアームとレコード盤とがほぼ平行になりました。

下記写真は、DL-103をカーボンシェルにスペーサー3枚挟んで取り付けた時の写真です。
ここまででスタントン681に比べやっとレンジ感が出てきました。細かな音も拾う様になりましたがノイズはまだ多い状況です。
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(4)ラック(TAOC製)の再調整
ここでターンテーブルを載せているラックを再調整しました。もしラックがガタつく場合、き絶対に良い音はしません。ラックのトップ面を押してカタカタと音がしない様に、水平を水準器で保ちながら微調整していきます。
結果は、ラックは問題ありませんでした。ここまでの音は(3)と変わりません。

(5)最終手段としてプレイヤー本体を浮かすことにします
MC型の信号強度は10分の数mVです。とても微弱です。電気的なノイズをかぶっているのか、また、カートリッジのコイル振幅に影響する様なピックアップ共振かは不明です。基本的にモーター軸がテーブルに触れているため、どうしても振動を受けますので、モーターもテーブルも本体含めて磁気浮上で振動を消すことにしました。
除振はプレーヤー本体を載せるアンダーボードが必要です。TT8001はフットプリントが大きく、薄くて大きいボードがありません。DIYで8mm厚の人工大理石(コリアンボードだと思います)の530mmx430mmの標準カットをみつけました。今回は暫定的にこの板を使います。
この人工大理石ボードにTT8001を載せ、ボードごとインフラノイズ社のマグナライザーMR-707を3ヶ使用して浮かせました。この結果、ようやく静けさが出てきました。

(4)人工大理石がNGか?
周波数帯域バランスがとれていません。これはもしかして(音響的な特性はあまりよくない)人工大理石が原因かもしれません。そこで、磁気遮蔽を兼ねて人工大理石の上にサンシャインの薄型シートを右足寄りに1枚、左足寄りに1枚敷きしました(中央は重なっています)。振動はここでデッドになるかもしれませんが、やってみます。
この結果は当たりました。DL-103の音がやっと拾えた感じで、再生音に倍音も出てきました。良い音色だと思います。

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左の写真は、TT8001のフットの下にサンシャイン薄型シート(0.6mm位のシートです。5-6枚まとめ買いしたものです。調整時に役立ちます。)、その下の白い板が人工大理石、更に下の2層の丸いものがマグナライザーです。

課題はまだまだあります。モーターのフラックスと人工大理石です。後者はプレーヤーの重みで中央部が少したわみはじめてきました。早々、薄くてコツンというボードが必要です。

<ここで試聴です>
「メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲ホ短調 作品64」で、演奏者が違いますが、ヴァイオリンの音を比べてみました。
①ヒラリー・ハーン SACD マランツSA-11S3で再生 SONY RECORD INTERNATIONAL 2002年録音盤
②アイザック・スターン LP  マランツTT8001 DL-103で再生 日本コロンビア 原盤はCBS 1961年の録音

音源が違いますので感覚的な比較です。バックグランドの静かなものはSACDです。ヴァイオリンの響きと超高域再生はLPに軍配が上がります。中域のヴァイオリンはLPは重なってしまいSACDの方が分解能が高いと思います。

サントリーホールでヒラリー・ハーンのヴァイオリン協奏曲を聴いたことがあります。ハーンは激しく体を揺らして演奏します。その時のヴァイオリンの音はまるで吠えている様です。激しさはSACDではあまりありません。スターンのLPがLiveに近い音です。
LPは広域がノンリミットな表現になるのが良いと感じています。CDはSACDでも、広域側に圧迫感があります。

残る課題はまだ(少しですが)ざわついている背景のノイズです。これはDD型ではとれないかもしれません。

<追記>
マグナライザーを4個にしました。これで総重量16kg位浮かせます。
ヴァイオリンの重心が下がり落ち着いた鳴り方です。

人工大理石のたわみは、サンシャインのシートを左右と中央を3カ所ずつボンドで点接着して、できるだけ下方変位をしないようにしました。

それではまた。

1st 初稿と表現の追加 2016/04/27
2nd コメント修正 2016/04/29
3rd 対策追記 2016/05/06
4th 文言訂正追加 2016/05/24
5th 追記 2016/10/02
6th 送り仮名修正 2017/07/25
K.FUKUMA

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