カテゴリー別アーカイブ: Audio(オーディオ)

ケーブルの振動を抑えてオーディオの音を整える

今回はオーディオの音をよくするシリーズのケーブルについてです。
<Photo Data>2017/06/09 尾瀬のミズバショウ
Canon EOS-1D MarkⅣ
EF24-105mm f/4L IS USM
ISO50 105mm 1/640 f4.0

オーディオ機器をじっくり眺めてみるとわかりますが、自分の場合も、アンプやCDはオーディオラックに載っていても、インターコネクトケーブルや電源ケーブルは相互につないだだけとなっています。
電源ケーブルはしっかり床を這っています。
これでは機器は除振出来ても、ケーブルの振動が再び機器に伝わって全体として振動対策はとても出来ているとは言えません。

スピーカーの音は空中を伝搬すると共にケーブルや周囲の床、壁にも伝わります。この時、スピーカーケーブルや電源ケーブルが床や壁に接していると、ケーブルに某かの振動が加わります。
ケーブルに機械的振動が加算され、細かな空間情報が失われるほか、楽曲に必要の無い雑味が加わります。
さらにケーブルと床の接する距離が長いほどその影響度合い大きくなります。

<対策>
対策は床からケーブルを浮かすことで行いました。ケーブルを等分する分節点にケーブル用インシュレーターを置き振動を逃がしてやります。

インシュレーターは床の振動を遮断または吸収するものがベストですが手持ちのものから写真のような外周に歯車がついたSURE FLEXというインシュレーターを使ってみました(写真を参照下さい。他のケーブルとの接触を避けるため高く縦に使用ししました)。
SURE FLEXは周辺がギアの形をしたラバーで中に金属が埋め込まれています。このダブル構造で振動を吸収する考えのようです。

今回は地を這う距離が長かった電源ケーブルでやってみました。
SACDのケーブルはゾノトーン Grandio、プリがオヤイデTUNAMI、パワーはアクロリンクです。ケーブルの型式までは文字が判読出来ずわかりませんでしたが、アンプに使用した線材は購入時の記憶から3芯の三菱電線工業製のものです。エントリークラスですが3Pプラグサイズ目一杯の極太ケーブルです。
電源ケーブルは3Pタイプの標準のものです。アイソレーショントランス側の出力側はグランドピンが結線されていませんのでループの問題は生じません(実質2線式配線となります)。
いずれのケーブルもノーマルでは開放感があります。

SURE FLEXはケーブル一本に付き2個使用しました(SACD、プリに各2個、パワーアンプはデュアルモノで2個x2)。
全長を3等分してフロートさせました。分節点で浮かせ分節間の共振振動数を高めに追いやります。また、電源、機器双方からの振動を2段階でアースします。

<結果>
評価・視聴はアキュフェーズのSpecial Sound Selection 3(SACD)からBABY I LOVE YOUR TRAIN。TEIKO MAEHASHI & CHRISTOPH ESCHENBACHのレコードからベートーベンのソナタ No.9。
ブラームスのヴァイオリンコンチェルト ギドン・クレメール演奏のヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品77 のCDを使用しました。

電源ケーブルに使用した場合、対策前に比べスピーカーの制動が確実にアップしました。クラシックの中低域の厚みがさらに増し、より安定しました。もちろん中高音や空間のひろがりも申し分ありません。

<まとめ>
ケーブルの振動対策はオーディオの音を整えてくれます。電源ケーブルに適用すると、スピーカーの制動が改善されます(対策前はケーブルが動いているのでしょう)。
スピーカーケーブルに使用すると細かい情報落ちが減少し全帯域で整った音になりますが、多少振動抑制過多気味で電源ケーブルへの対策のみで十分と判断しました。インシュレーターを入れるならケースバイケースで聴きながら対策するのが良い結果を生むと考えます。
オーディオは振動制御が良い音をもたらします。除振は機器以外のケーブルにも範囲を拡げて対策するとグレードの高い音が得られると思います。お試し下さい。

<PS>
インターコネクトケーブルやHDMIケーブルはまだ試していません。
但し、バランスケーブルは効果は出てこないのではと考えられます。
HDMIケーブルは効くと思います。インシュレーターが探せたら対策を考えます。

余計なことですが、自分のルールとして、インシュレーターに手を入れる場合、どこか一カ所とし他方が良いと思います。コネクトケーブルと電源ケーブルの様な複数ポイントでは使用しないようにしています。どちらが効いているか分からず深みにはまってしまうのを避けるためです。

1st 2017/08/03
2nd 2017/08/04 誤記の訂正
3rd 2017/08/17 文言修正値追加
K.Fukuma

 

オーディオ バランス接続したセパレート機器の電源は100V、200Vを混用しない

今回はオーディオの電源についてです。
オーディオの電源をブロック毎に見直しました。
下記にブロック図を掲載します。
図中ブルーはデジタル系統、肌色はアナログ機器、紫はジェネレータ型電源、グリーンはアイソレーション電源です。
今回見直しはグリーンと紫の部分です。
<Photo Data>
2017/06/09 尾瀬にて
白い花がミズバショウ、向かいの山は至仏山(標高2228m、日本百名山の一つです)
Canon EOS-1D MarkⅣ
EF24-105mm f/4L IS USM
ISO50 32mm 1/125 f10

 

 

SACDプレイヤー
オーディオソースのSACDプレイヤーはデジタル機器です。
今までアナログ機器と電源を分離していました(従来は100V:100Vのアイソレーショントランスから供給)。
SACDプレイヤーで、アナログダイレクトとBabyface Proを介してのデジタルの音を比較しました。

デジタルは立ち上がりが速く、低音もしまっていますが、アナログはゆっくりしているように感じます。しかし決してアナログの音が悪いわけではありません。ディジタルと比較するともう少し躍動的になればとは思います。

SACDプレイヤー(マランツSA11-S3)は、アナログ部にオールディスクリートで構成した差動入力と左右独立したバランスアンプを持っています。
アンプの構成は全く問題はありません。

対策として以下のことを検討しました。
SACDプレイヤーをプリアンプにバランス接続すると、プレイヤーからパワーまで全段バランス直結になります。SACDプレイヤーのアナログアンプはその初段のためSACD再生時のアナログの音はほぼプレイヤーアンプ部で決まるのではと考えました。
この時、他のアナログ機器は200Vからの供給ですが、SACDプレイヤーだけ100Vとしていました。
電源を共通にするのが良いとしてSACDプレイヤーからプリ、パワーまで同じ200V系統電源に統一することにしました。
その結果、あきらかに音の立ち上がりが良くなったように思います。
100V、200Vの電源グランドの回り込みが解消されたことと、200Vの駆動力によってレスポンスが良くなったと思われます。

2点目はPCへの対策です。
PCオーディオで残っている問題は、PC自身が発するノイズです。PC自体に手を入れることは出来ませんので、電源ラインをクリーン化して質を上げようと考えました。
自宅の電源は観測データから波形に歪みがありました。(電源波形は歪んでいるを参照願います)。多分系統へのインバーターノイズの侵入と思われますが対策が難しいのです。
波形歪みはアイソレーショントランスを通しても整形は良くなりません。
今回、テスト的に他に使用していたジェネレータ形電源を使ってみました。

Kojoの1KVAジェネレーター電源(Aray)です。ArayからMacにだけ供給してみます。PCは壁コンセントから何もしないでつないでいました。
Kojo Arayはスイッチングでパルスを作り、合成してサイン波を作っています。DACや200Vとは別の100Vラインにつなぎました。
Arayに切り換えたMacの音は、きれいなサイン波で供給されています。Macからの音も従来比で背景の沈み込みが大きくなり定位も良化しました。
トライアングルの様な金属的な音の出だしと余韻、分解能の高い打楽器の音など良化しているのがわかります(Arayもインバーターです。プリアンプなどのアナログ機器からは遠くに設置して比較的長めの100VケーブルでPCにつなぎます)。

3点目はDACです。
Babyface Proは従来通りUSBバスラインのノイズカットと100V:100Vのアイソレーショントランスの継続です。Babyface Proのアナログアンプもプリアンプにつなぐとバランス直結になります(Babyface Proはオーディオ用途も考慮されXLR出力を標準で持っています)。Babyface Proも200Vにしたいところですが、インレット側の配線変更が必要のため見合わせています。当座は100Vアイソレーション経由となります。

オーディオ機器の構成は前に検討した時からプリアンプを変更しました(プリはC-2820、パワーアンプはA級45Wx2デュアルモノです。その他の機器の変更はありません)。またターンテーブルのモーター駆動のみ非クリーン100V壁コンセントからの供給です。

その他のハードやアプリのVerは以下の通りです(2017/07/12現在)。
Macbook Pro、2.3GHz Intel Core i5 16GB 1.333GHz DDR3、OS X Ver10.9.5。
Audirvana Plus Ver6.2、Memory Allocateは4096MB、192KHz Up Sampling、Macの再生モードはInteger Mode1。
iTunesのVerはVer12.6.1
Babyface ProのファームウェアのVerは前回と同じです。
(MacのOSが10.9となっているのはSACDプレイヤーが10.9迄となっているためです。)

<まとめ>
セパレートアンプなどで分離されたアンプをバランス接続で動かすとき、各機器の電源はコモン供給とするのが位相ズレを最小化する点で有効だと思います。 

K.Fukuma
1st 2017/07/09
2nd リンク追加 2017/07/12
3rd  部分見直し 2017/07/14
4th ミス修正 2017/07/15
5th 視聴結果などの追記と修正 2017/07/18
6th 題目変更及びまとめ追加と訂正 2017/07/25
7th 見直し文書整理 2017/07/27
8th 追記 20147/07/28
9thモバイルコンテンツ用に若干の修正 2018/08/30

オーディオ スピーカーのセッティング

今回はオーディオの音をよくするスピーカーのセッティングについてです。
自己流のやり方ですが参考になれば幸いです。
<Photo Data>2017/05/05 斐伊川(横断中の車窓より撮影)
Canon EOS-1D MarkⅣ
EF70-200mm f2.8L IS Ⅱ USM
1/1000 f2.8 ISO50

オーディオにおける音響空間を作る考えは以前の投稿に記載しています。
本ページは音響空間を作りながらスピーカーの最適な位置出しを行う方法です。

下のスピーカー配置図を参照しながら説明致します。
視聴位置は部屋の中心線上です。スピーカーと視聴者の関係は二等辺三角形(結果によっては三角形)にします。正面のスピーカーの間とスピーカーの後方空間(上図のA-B-B’-A’の空間)には出来るだけ音を遮るものを置かない様にします。その上で最良のスピーカー位置を見つける様にします。

スピーカーは奥から手前方向に最適点を探すやり方です(原始的なやり方ですが確実な方法です)。途中に反射波の影響を受け低い音域で音圧が下がるポイントがあります。下表は音の周波数対波長を表しています。半波ズレが重なると壁から50cm〜1m前後と1〜2mの視聴位置近傍に100Hzから数百Hzの音域で反射波合成の影響が生じる場所があります。
この影響は拡散板や吸音で対処可能ですが、こうした場所は避けながらこの場所の対策も含めてスピーカーを前後させ最も良いと感ずる位置出しを行います。

f(Hz) 50 100 200 300 400
λ(m) 6.8 3.4 1.7 1.13 0.85

もう一つ考慮しなければならないことがあります。スピーカーを正面の壁に近づけて行く程高まる低域反射です。壁に近くなると低音の強度が上がりますが、この低音は音離れの良い低音ではありません。特に耐火ボードを埋め込んである壁材は「ボン鳴り」的な音圧を受けてちょっと遅れて押し返す様な低音傾向です。この反射低音の影響を避けながら総合的に視聴して「空間に響きのある心地よいサウンドが得られるポジション」を選び出します。

3つ目に考慮しなければならないことは部屋のコーナーの「こもり」です。スピーカーの中心線が部屋の正面のコーナー(上図でコーナーAとコーナーB)を指す様な位置は出来るだけ避けた方が良いと考えます。その位置より少し中央寄りにします。
これは、スピーカーに内振り角度を付けた際、音がコーナーにとどまらないように抜け道のある位置にします。

以上おさらいをすると下記の様になります。
①スピーカー間と奥側はライブステージになるように出来るだけものを置きません。何も無い程空間が拡がった音場が得られます。定位も良くなります(パワーアンプ程度の背丈の低いものはさほど影響はありません)。

②正面壁とスピーカーとの距離も可能な限り離します。コンサートホールの舞台のイメージです。
また壁から離すことで建材の位相遅れ反射型低音も減少させることが出来ます。

③視聴位置の目安は以下の通りです。
100Hzでは、例えばスピーカーと正面壁を1mとすると、スピーカーと視聴位置は3.4-1<=2.4m以上離します。つまり奥1m、視聴者-スピーカー2.4mとすると100Hz以上の周波数帯に影響は出ません(壁を位相反転反射音源と仮定した場合です)。但し、100Hz以下は以前周波数帯域にドロップポイントがあります。2.4mでは50-100Hzあたりの一番欲しい低音が落ちてしまいます。この距離はさらに離すのが良いと思われます。
詳細はコンピューターシミュレーションすると求まりますが、現実には左右の反射も多少考慮しなければならないため、低音の決定は2.4m超で視聴による決めるのがおすすめです。

自環境はいくつか良好な候補ポイントの中でA-A’=0.9m、A’-視聴者位置=3.2mにしています。
但し、あまり視聴位置が離れても左右の音が混ざってきますのでほどほどの距離としなければならないと思います。

<セッティング>
①それでは実際のセッティングです。
視聴位置は左右スピーカーの中心線上です。部屋の中で落ち着いて視聴出来そうな位置とすればさらに良いと思います。

②スピーカーの位置出しは、アンプの電源を入れ、スピーカーケーブルをつないだホットな状態で行います。(原始的なやり方です。リスクがありますので都度アンプの電源はオフしながらゆっくり進めてもよいと思います)。

2台のスピーカーを左右壁から等距離に仮置きします。
視聴位置はスピーカー前面から1-4m位を自分が動きながら大まかに音が良いなと思う場所を最初は左右に動かして選び出しますが、左右反射を考慮すると上図ではAE=EG=GF=FBがおすすめの位置です(スピーカー位置は中心線)。この時スピーカーの内振りはしなくて構いません。

左右距離を固定したら次は奥から手前への位置だしです。スピーカーは正面の壁からスピーカー中心前面が30cm程度離した位から始めます。ここを第一ポイントとし床にテープマークします。スピーカーを動かしたためのガタが無ければ音を評価し感想を記録します。
ヒアリングするコンテンツは低音が良く収録され、且つ楽器の響きがよく収録されたものが良いと思います(ギターとか管楽器です)。

自分は、「STUDIO GHIBLI交響曲集」TKGA-502 TOKUMA JAPAN SACD、CDハイブリッド版などを使用しています。

③スピーカーを静かに少しずつ最初の位置より5cm視聴者側に動かします。スピーカーケーブルが外れてショートしないよう注意深く行います(バナナプラグが良いです)。スピーカーをボードに載せているときはボード毎、スパイク受けの場合も受けインシュレーター毎少しずつずらします。
移動後、第2ポイントでヒアリングし第一ポイントとの比較感想をメモします。

④5cm移動を繰り返し、壁奥から1.5m程度まで行います(部屋の大きさによりますがもっと長い距離にしても構いません。ライブステージはさらに拡がります)。この間最も自分で良いと思うポイントを固定ポジションとします。知り合いの方に手伝ってもらって、低音、中音、高音、定位、響きの四つをグラフ化し、複数人数で行うと決めやすいと思います。ただし最終的に決めるのは自分の耳です。

⑤手前に向かってベストポジションがはっきりしたら、この位置でVocalコンテンツを再生します。視聴位置より中心線に沿って中央定位になるように内振りします。定位がはっきりしない時はスピーカー中央に中腰になると分かる場合があります。
スピーカー中央より少し奥側に定位するとベストです(A’-B’中央よりG寄り)。

⑤これで終わりではありません。スピーカーを動かした後は雑な音です。一端ここで電源を落として音は出さず3日間程度放置します。
その後本格的に音出しをします。アンプやCDソースなどを十分にヒートエージングした後では空間の響きが出てくると思います。
このセッティング位置で空間表現が出ないというときはどこかに原因があります。スピーカー、視聴位置の関係は音響的に最良と考えておきます。スピーカー、ケーブルなどを動かしていますので接点やスパイクなど丁寧に点検を行います。
必ず空間再生が出音してきます。

以上スピーカーの位置だしセッティングの方法でした。

K.Fukuma
1st 2017/06/04
2nd 文書整理 2017/06/05
3rd 一部訂正と追記 2017/06/11
4th 字句訂正 2017/06/21
5th タイトルの修正 2017/07/10
6th まとめ追加と一部修正 2017/07/26
7th 誤字の見直し 2019/03/01

オーディオ フォノイコライザーAD-2850を組み込む

プリアンプににアキュフェーズのフォノイコライザーAD-2850を組み込んだ時の記事です。音の評価は私的なコメントです。

<Photo data>2017/05/05
大山(だいせん、標高1729m、別名伯耆大山)
Canon EOS-1D MarkⅣ
EF70-200mm f/2.8L IS Ⅱ USM
IOS50 105mm 1/1600 f2.8
Adobe Lightroom モノクローム2
(カラー写真をモノクロに現像するときは暗部がつぶれないよう少し明るめに現像しています。)

<イコライザーの構成>
手持ちのプリアンプはバランス入力を選択していますが既にCDとDACで一杯です。増設は難しい状況です。
フォノイコライザーを外部イコライザーとし、DACなどで切り替える方法も無くは無いもののDACに微小信号を入れるのはノイズの点でよくありません。アキュフェーズのイコライザー専用機
C-37も検討比較しましたが結局プリスロット型のAD-2850にしました。

<スペック>
AD-2850の入力換算雑音はC-37と同じです。しかし定格出力時のS/Nは85dBまで低下します(MMカートリッジ使用、ゲイン40dB設定時、C-37のS/Nは102dB)。AD-2850のゲインを30dBに抑えるとC-37に近づきますがカートリッジの出力が低くゲイン40dBは必要の様です。ともあれ最終的には音で決めることにしました。

ちょっと脱線致します。
C-37はディスクリートの3パラ6プッシュプル差動入力構成です。AD-2850も差動入力ですが使用段数がC-37の半分しかありません。この辺が性能差に現れています。
AD-2850を使用する際は外周りの対策を含めたノイズ抑制が必要です。

イコライザーを変えたら音が様変わりしたというのも困ります。AD-2850は基板の材料やメッキの種類も現有プリアンプと同じで同系統の音色だと考えます。
脱線終わります。

<外部的なノイズマージン対策>
①ベルト駆動用モーターの振動対策
使用するターンテーブルはマランツTT-15S1です。中級品だと思います。ウレタンプレートにベルトドライブモーターの穴を開けたシンプルな構造をしています。足は頑丈な3本フットです。欠点としてはモーターの回転でほんの少しですがピックアップが振動ノイズを拾ってしまいます。
この対策として、1mm厚の振動吸収材 (foQ)をモーター下部に貼りました。2本の両面テープでモーターと下部ボード間に貼り付けました。モーターをセットしたときにベースプレートと機械的に接触しないように固定します。この対策で振動影響はほとんどなくなりました。
横からの写真を下記に載せました。黒いシートがfoQです。

②RCAショートピンとスピーカーアース
ノイズ対策の追加です。
AD-2850の入力は2chあります。左側(AD1)を使用し、とりあえず右側(AD2)はオープンです(別カートリッジの拡張が可能です)。オープンchは入力をショートピンでふさぎました。AD-2850はプリから操作出来るタイプのため、使用しないchはオートマチックにショートさせているとは思いますが、念のため対策しました。(下記写真参照方)。

ターンテーブルTT-15S1はダイレクト配線でイコライザーへの引き出しは不平衡接続です。平行3線ケーブルが用意され値増す。中央がアース線で、このアース線はAD-2850の下部のアース端子につなぎます。

手持ちのアキュフェーズのアンプはグランドを装備していません。
そこで空いているオープンchのアース端子をシステムグランドにしました。
さらに自分はスピーカーアースをシステムグランドに結線しました。
イコライザーのアース端子を起点に、同じ長さにL、R1本ずつ分岐させ、左右のスピーカーのアース専用端子につなぎます(写真の緑のテープの線です)。

スピーカーアースはフランジやネットワークにチャージした電荷や外部からの電磁波をグランドする役目です(タンノイのアース付きスピーカーのみの対策になります。(関連記事を掲載しています)。
自環境では中高域の雑味が減少するノイズ削減効果があります。

<カートリッジ>
フォノカートリッジは独Clearaudio社のVirtuosoです。TT15-S1に当初から付帯していたものです。MM型のカートリッジですが暖かみがあって音楽性が豊かです。
他の機器は別記事のものを使用しました。

<イコライザー設定>
イコライザーとプリアンプの設定ですが、プリアンプゲインが18dBとしたときイコライザーゲインは40dBが最適でした。

<視聴コメント>
AD-2850(C-2820に実装)の評価として普段クラシック中心ですが今回ポピュラーとジャズを加えました。
素人の評価ですがヒアリングコメントを掲載します。

「P.Tchaiikovsky : Symphony No.5 in E minor, OP.64 Berlin Philharmonic Orchestra Cond. Herber Von Karajan Deutsche Grammophon Gesellschaft SMG-2028」
このディスクはコントラバスの低弦がしっかり再生されていました。ホルンや木管、ヴァイオリンなどの旋律も良く出ています。
カートリッジの公表周波数特性は20Hz〜20KHzと一般的なのですがブラスなどの音は高域側開放するような伸びがあります。高調波成分があって美音と感じます。
また、この盤では静寂な場面が到来せず、S/Nは普通の評価です。

「森山良子・カレッジ・フォーク・アルバム フィリップスレコード FS-8044」
若い頃の彼女の声を聴くことが出来ます。柔らかくみずみずしい声です。
Vocalは中央に音像が立ちます。
ギターの弦をはじく音に余韻があります。このあたりがCDやSACDより優れていると感じます。AD-2850で十分情景を引き出せていると思います。
S/Nも良くAD-2850でも全体の静寂性は非常に良好と感じました。

「SIMON & GARFUNKEL PACK20 CBS SONY SOPQ-1」
かなり使用しているディスクですが、P.サイモンのマーチンのボディーに共鳴した音は健在です。14bitのCD、例えばThe definitive SIMON and GARFUNKELと比較するとCDはどうしても深みの無い音です。アナログの良さはこの辺でしょうか。
このディスクは静寂感は余り良くありません。ノイズ処理をしているCDの方が良いと思います。

「JOHN COLTRANE STARDUST」東芝EMI LPR-88056
コルトレーンのテナーサックスは、目の前で発した音が束になって飛んでくるような音圧です。音の密度が高く感じます。
ウッドベースを弓で弾くパートが出てきます。空気をゴリゴリと震わす音を聴くことが出来ます。
このディスクは全体的に高域側にわたってサーというノイズが入っています。静寂感はこのディスクでは評価出来ません。

<全体的に>
AD-2850の静寂性は1曲だけですが全く問題ないと感じました。C-37を聴いたことがありませんので、前のMM型の外部イコライザーYBAプリとの比較では、AD-2850はオールジャンル型の様です。ジャズはYBAの方が自分の好みですが、クラシックはAD-2850の方が合っていると感じました。
特に良いなと思う点は、アナログ特有の倍音を伴っていることです。またクラシックは重厚感があってこのイコライザーで聴いていけると思っています。
尚、ノイズ対策があれば追加していきます。

K.Fukuma

1st 2017/05/20
2nd 誤字修正とコメント追記 2017/05/22
3rd コメント追記 2017/06/19
4th ミス修正 2017/07/02
5th 使用時間経過による視聴評価の若干の修正など 2017/07/06

 

バイアンプとブリッジではどちらが良いか

今回は、オーディオの音をよくするシリーズ「バイアンプとブリッジはどちらが良いか」です。パワーアンプを2台にする時の個人的なコメントです。参考になれば幸いです。

<Photo Data>2017/04/02 ニリンソウ 座間谷戸山公園
Canon EOS-1D MarkⅣ EF100-400mm f/4.5-5.6L IS USM
ISO100 400mm 1/800 f/5.6

ピュアオーディオでパワーアンプを2台用いる方法があります。バイアンプ(またはデュアルモノ)とブリッジ(またはBTL)です。1台の時に比べ飛躍的(ちょっと言いすぎかもしれませんが)に音が良くなります。
<Photo Data>2017/04/18 Walking途中で
Canon EOS-1D MarkⅣ EF16-35 mm f/2.8L USM
ISO480 1/160 f/2.8

どちらを選ぶかですが、現在ステレオアンプ1台でスピーカー接続(以下1台接続)をシングルワイヤーとしている時はブリッジ、バイワイヤリングならバイアンプが近道です。

<ブリッジ>
ブリッジは同じ(仕様の)パワーアンプを2台使います。信号を正負別に増幅しスピーカーで合成します。負荷インピーダンスが半分になるため1台接続に比べて出力は4倍相当になります。
制動がきいた音になり低音の力感や解像感が大幅にアップします。

しかしブリッジは欠点もあります。(1台接続でもあった)スピーカー高域側への逆電圧影響です(ウーハーへの信号印加でコーンが動き、戻る時に信号とは逆の電圧が発生します)。ブリッジでは1台接続時ほどではありませんが傾向が残ります。
スピーカーケーブルを襷がけ(アンプからスピーカーネットワークの分離入力Hi側にplus、 Lo側をminusに結線する方法)にするとジャンパー線の影響(下記)も含めて高域の混濁が緩和されます。しかしブリッジ接続で襷がけとすると、スピーカーネットワークのベース電位が上昇するなど機器への影響があるためこの接続は見合わせました。
従って、ブリッジ駆動のスピーカー接続は一般的なHiまたはLo端子への平行入力しかありません。アンプからスピーカーの配線は高域側か低域側のどちらかにつないで、Hi Lo間はジャンパー線で短絡させます。平行入力は先につないだユニットの音圧が若干上昇する傾向で、ブリッジにしてもこの傾向が収まらず、この段階で検討を中断しています。

<バイアンプ>
バイアンプはスピーカーの高低ユニットをそれぞれ別個のアンプでドライブする方法です。逆電圧の影響はありません。原音を丁寧に取り出す様な高音質再生です。但し、バイアンプはバイワイヤリングの音をさらに改良した音とも言えます。スピーカーケーブルの高低バランスが合ってないとバイアンプでも影響が残ります。
バイアンプの低音駆動はブリッジよりも弱くはなりますが、1台接続に比べれば高域の負担が無い分力感は改善されます。

<その他の特徴>
LR間の分離は、バイアンプ、ブリッジともモノアンプ駆動となるため、1台接続に比べ音場が拡大します。
また、ブリッジはスピーカーをアンプ2台で平衡駆動するため、出力信号がグランドに環流しない駆動になります。バイアンプは通常のステレオアンプと同じくグランドに出力信号が戻ってきます。S/Nはグランドフリーのブリッジに軍配があがります。ブリッジは音楽の背景がとても静かです。

機器間接続は、ブリッジ、バイアンプどちらの方式共バランス、RCAどちらでもつなぐことが出来ます。ブリッジでバランス接続とすると、全段直結となりノイズ影響をより排除出来ます。
また、不平衡(RCA)伝送では逆相信号を取り出す時反転アンプ経由で出力することが多く位相回転が生じる可能性があります(自構成はプリアンプとパワーアンプ間が離れていてバランス接続のため試していません。回路構成からの推測になります。)。

以下、ブリッジ、バイアンプを何度か比較視聴した結果をまとめてみました。
比較機材はパワーがアキュフェーズA級(45W)を2台。前段はバランスバッファーを内蔵しているプリアンプ、ソースはCDプレイヤーです(ソースもバッファーを内蔵しています)。
スピーカーケーブルはハイエンド品ではありませんが以下のものを使用しました。
バイアンプ時、高域がオーディオクエスト製Rocket88(72V)。低域が同Rocket33で端子はYラグまたはバナナのオーディオクエスト製購入時のものです。
ブリッジ時は同Rocket88(72V)のシングル使用になります。スピーカージャンパーはオーディオクエスト製PSC+導体のY/バナナ既製品と使用しているスピーカー タンノイスターリングのジャンパー線を使用しました。

<総評>
空気を押す様な力感を望むならブリッジです。立ち上がりのレスポンスが速いです。ステレオアンプ1台に比べると変ぼうした音です。ウッドベースを弓で弾くとき空気をゴリゴリと押す解像感はバイアンプやシングルステレオアンプでは出せません。
静寂性はステレオスタンダードより一層良くなるもののジャンパー線が良質でないと中高 バランスに影響がでることとバイアンプに比べて高域側にどうしても雑味が残ります。

バイアンプはブリッジでのベース楽器の様なダイナミック感は低下しますが1台ステレオ接続より数段優れています。左右の分離と解像が良く中高域の透明感が優れています。音像もはっきりしておりブリッジより音の密度は高く濃い音です。
バイアンプの最大の特徴は倍音が良く出るということでしょうか。アンプの音色が加わって美音と感じます。

自分のケーブルや機材ではバイアンプの方がバランスが良くベストです。パワーを活かした再生はブリッジが良いのですが丁寧に再生するにはバイアンプが望ましいと思われます。ブリッジの力感に至るにはパワーアンプの力を上げたバイアンプ構成になっていくのではと思います。

<その他>
ブリッジ接続ではアースするタイプのスピーカーは使用できません(グランド電位が上昇します)。バイアンプは可能です。

1st 2017/05/02
2nd 2017/05/06 文言追加訂正
3rd 文書整理 2017/05/23
4th バイアンプへの電源引き出し方法についての訂正 2017/06/01
5th まとめ 2018/08/14
K.Fukuma

ホームシアター用AVアンプの音を良くする方法

ホームシアター用AVアンプの音を良くする方法をいくつかご紹介します。
好きなディスクをピュアオーディオで聴くのも良いと思いますが、時には映画鑑賞も良いのではないでしょうか。今は簡単にデジタル放送を録画出来る様になりました。LCDの高画質化で録画画像は鮮明ですが音質はまだまだです。
<Photo data>2017/04/12 近所の公園の桜も開花しました。後方は相鉄9000系Yokohama Navy Blue車両です。
Canon EOS-1D MarkⅣ EF16-35mm f/2.8L USM
16mm ISO100 1/1600 f/3.5

ハードディスクに録画したコンテンツはあまり良い音ではありません。
原因は以下の様なことが考えられます。

①   ハードディスクの回転振動
②   HDMIケーブル伝送時の音声変調
③   レコーダーとAVアンプのジッター
④   AVアンプのスピーカー駆動力

②を除く対策は以下のA〜Cが有効だと思います。
A:フロントを別のパワーアンプで駆動する(スピーカーが2端子の場合)
通常、AVアンプとスピーカーはシングル接続されています。しかし、AVアンプのスピーカーの制御力は十分ではありません。パワーアンプのサブ機をお持ちの時、フロント2chを個別のパワーアンプに変更して駆動すると良いでしょう。パワーアンプへの入力はAVアンプのプリアウト(フロントLR)から行います。変更後は音場補正をやり直します。パワーアンプの定格出力にもよりますがオーディオ専用のパワーアンプで駆動する方が音が良化する可能性があります。

B:BiAmpで駆動する(スピーカーがHiLoネットワーク分割型)
フロント2chのスピーカーに高域と低域がネットワーク分離されたスピーカーを使用している場合、フロントをBiAmp駆動に変更します(AVアンプにBiAmp Optionが付いている場合です)。
AVアンプの内部設定をBiAmpにし、さらにスピーカーのHi・Lo間のジャンパーを外し、HiLoそれぞれにBiAmpの出力とつなぎます(AVアンプのサラウンドバック用などを使用していない時BiAmp化が可能です)。
スピーカーは信号が入力されるとコーンが振動して音が出ますが、コーンが戻るときに逆電圧が生じ高域ユニットに混濁が起こります。BiAmp接続として低域、高域を分離した駆動にすることで高域側の雑味が消えます。中高音がきれいになります。
同じ長さのスピーカーケーブルがもう1ペアー必要になります。

左はB&W703にAVアンプとBiAmp接続した時の後部結線の写真です(シングル接続したときのジャンパー金具は外します)。

C:AVアンプ、レコーダーを除振する
AVアンプとレコーダーは内部にデジタル信号の基本クロックを搭載しています。機械的な振動があると信号転送時ジッターが生じます。音源に無い雑音が混じって聞き辛い音になります。
振動を減じるには機器をオーディオラックに載せるのが一番です。ボードとインシュレーターを組み合わせても可能です(市販のTVボードでは減衰効果が小さいかもしれません)。
但し、HDDレコーダーは自らが回転振動するため効果は小さくなりますが、ラックに載せれば何もしないよりはデジタルぽい音は軽減します。

またHDMIでデジタル信号を送るとき、信号は劣化しないはずですが実際はケーブルを通すと変調されて音が変化します。先ずはアンプや振動を対策し効果が見えてきたら、HDMIケーブルをシールドがしっかりしたハイスピード対応のものに変えると音質向上が期待出来ます。
さらなる向上を目指すには音声・画像分離型やAVプリといったタイプを検討するのが有効かもしれません。
蛇足ですが、HDD内のコンテンツはディスクに書き込み、DVDまたはブルーレイプレイヤーで再生する方が良質の音が得られます。DVDでは書き込むと5.1chが2chに音が変換されることもあるため、確認の上書き出すのが良いでしょう。

1st 2017/04/18
2nd 写真倍率の変更と日付ミス訂正ほか 2017/04/19
3rd 追記 2017/04/21
4th 一部訂正と追加 2017/04/22
5th 見直しと追記 2017/07/14
K.Fukuma

オーディオ 電源ブレーカーの点検

今回はピュアオーディオの音をよくするシリーズ、電源ブレーカーについてです。
<Photo Data>2016/11/15 碓氷峠めがね橋
標高960m アプト式鉄道の耐震橋梁(ウィキペデアより)

Canon EOS5D MarkⅡ
EF24-105mm f/4L IS USM 1/320 f/6.3 24mm ISO400

ピュアオーディオの電源取り出し部はとても重要です。ブレーカーは通電によって時間と共に本体及び端子部が徐々に緩んできます。しっかり固定されてないと高価なシステムも貧弱な音になってしまいます。

オーディオの音が最近元気が無い。低音が流れてしまう。また高音が不足がちだという場合、アンプやスーパーツィーターなど機材を追加する前にブレーカーの点検をしてみるとよいでしょう。

ブレーカーの点検、工事は専門の電気工事業者にお願いします。オーディオユーザーは、問題点を把握しポイントを指摘してチェックしてもらいます。

工事業者の方にお伝えすることは
①ブレーカー自体が確実に取り付けられているかどうか
②入出力配線がぐらぐらしてないか
③その他汚れや配線ミスなどがないか
です。
(電気工事専門の方に対し、結構失礼な注文をすることになります。あらかじめ何を求めているかをアピールしておいた方が良いと思います)

まず、ブレーカーの固定が緩くなっているときは、一旦外して再固定してもらいます(ブレーカー下部に何かはさまってないかも確かめます)。
ブレーカーの配線は、例えば下記の写真右下の活性とニュートラルの黒と白のワイヤーが、固定されているのに左右に動く場合、音質的によくありません。この時は端子の締め付けのゆるみか配線のむき出し部が長過ぎるのが原因です。ブレーカー端子の接続は最適な配線ピール長があります。むき出し部を適度な長さにカットして締め直してもらいます(専門の方でもむき出し部が長すぎると配線が動くということをご存じない方もおられます)。

もし緩みがあった場合、上記対処でオーディオシステムは見事に生き返るはずです。
ブレーカー本体と取り出し配線部の振動が抑制され、ブレーカーで生じていた付帯音が消えてクリーンな音になります。また低域が「ボワーン」となった丸っこい音も制動力のある引き締まった音によみがえります。

ブレーカーを外して腐食や汚れがある時は新品と交換します。ブレーカーはオーディオ用のアニール処理したものもあります。アニールタイプの方が透明感が優れ良いと思いますが、一般的に使用されているブレーカーでも時間が経てばよい音になってきます。通常は一般的なものでも良いと思います。

ブレーカーは基部のベースシャーシも確実に壁材に固定されているかどうかチェックした方がよいでしょう。
配線については、活性(L)とニュートラル(N)が逆に配線されている場合もあります。念のためチェックしてもらいましょう(工事業者の談)。
その他、端子に汚れ等がなければこれで終了です。

配線むき出し部を再フレッシュし直した場合やブレーカーを新品に入れ換えた時は交換からしばらくの間は慣らし運転が必要です。

蛇足ですが、オーディオの電源はコモンモードノイズが少ない200Vの方が音質は良好です。また、200Vは100Vに比べて音の押し出しが強い傾向となります。
200Vを使用するとき、オーディオ機器までの配線は宅内機器からのノイズをもらわないようにシールド付きのものを使用するとよいでしょう。
宅内エアコン用に200Vの配線が来ていることがあります。この電源を共用するとエアコンはインバーター機器のためオーディオ系へのノイズリスクは高まります。200Vの幹線は同じ所からのブレーカー分岐ですが、高周波インバーターノイズは分離した配線を経由する内に減衰していきます。オーディオ電源は別系統に分離するのが原則です。また、途中でノイズをもらわないようにシールドケーブルを使います。
アースは(上の写真の緑色の配線)分電盤内のアース端子に結線しオーディオ機器には200V:100Vのタップダウントランスまでアースラインを来て終わりになります。
オーディオ機器へのアースは私的な方法ですが、分電盤からのアースはステップダウントランスで終わりにしています。オーディオ機器のグランドとは結線していません。シャーシ電位が問題ない場合のみの接続です。
<Photo Data>2017/01/14 鎌倉鶴岡八幡宮 冬牡丹
(富士の峰という名前が付いていました)
Canon EOS1DMark4
EF100mm f/2.8L Macro IS USM 1/250 f2.8 ISO100

 

1st 2017/01/09
2nd 蛇足追記 2017/01/10
3rd 一部見直し 2017/01/12
4th 追記見直しとPhoto追加 2017/02/20
5th 下線部修正 2017/06/02
6th タイトル修正 2017/07/10
K.Fukuma

オーディオ スピーカーの増し締め

オーディオの音をよくするシリーズです。
今回はスピーカーの増し締めについてまとめました。
(磁気と振動のページに掲載した内容に検討を加え以下掲載します。)
_mg_2095-1
<Photo Data>2016/09/29 木次線亀嵩駅
上り宍道行きキハ120型
亀嵩は松本清張の「砂の器」に登場します。
Canon EOS5D MarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM
1/1000 f4.0

オーディオでは音の出口となるスピーカーが重要です。スピーカーがうまく鳴ってくれないとオーディオの意味がありません。スピーカーは時々ケアーが必要です。
スピーカーの購入直後はエージング不足でうまく鳴ってくれません。再生を繰り返していくとようやく本来の音が出てきます。しかしながら、また何年か使用すると低音が緩んだり、高音が出にくくなるといった帯域劣化が起こります。こうした原因は、端子かスピーカーユニットのネジの緩みが考えられます。
一度、自分の耳で聞こえる範囲の音で、テストトーンでチェックしてみると良いでしょう。
自分はRMEのSound Check & Setupを使用しています(市販のものもあると思います)。このテストトーンはLR別々に20Hzから22KHzまで44.1KHのPCM信号が入っていますが、低域信号に50Hzから80Hz位、高域は10から12KHz前後の信号を繰り返し再生し、スピーカーから音が出てくるかどうか確認します。
この時のVolumeは通常の音量より少し大きめにします。また、高域信号の再生はユニットの指向性が高いので、両耳に来るようにスピーカーが内振りしていることが必要です。

耳で聞こえないのにパワーアンプのメーターは触れている場合、アンプアウトからの経路に問題がある可能性があります。
このような場合、パワーアンプとスピーカーの接続に緩みがないかチェックします(電源は落としてチェックします)。
端子に緩みがあると特に高域の音が聞こえなくなっていきます。また、LRどちらかの端子が緩んでいるときは左右の音に差が出るのでわかります。

(以下の作業は自己責任でお願いします)
点検して端子に問題ければ、スピーカーの表面の保護ネットを外しスピーカーの増し締め(締め直し)をします。
img_1220左の写真はタンノイのスピーカーの部分写真です。
このスピーカーはセンターホーンの同軸型です。スピーカーは一本だけで手間が少なくてすみます。これで説明します。
ユニットは先端3mmの六角ネジ4カ所取り付けてあります。
ネジはストレートドライバー(藤原産業(株)のEPS-650差替式精密ドライバー、手のひら側を軸に指だけで回すことがもの。)を使用しました。
4本のネジを一本ずつゆっくりと緩めます(固く締まっているネジがあってもいったん緩めます)。親指、人差し指、中指の3本を使用し、左上から一カ所ずつ反時計回り1/4回転程度まわしては止めを、右下、左下、右上と交互に繰り返し、全部緩んだところで止めます。

次は締め付けです。
今度は、親指、人差し指の二本を使います。やはり左上より今度はワンクリック(緩める時の半分の角度くらい)まわしては止めを繰り返します。指二本の力がリミッターです。これ以上締まらなくなったところで止め、やはり対角交互順に4カ所共行います。
最後に、二本の指だけで「ぎゅっ」と最終的な締めつけをして終わります。最終締めも4カ所対角交互順に行います。最近はやる人が少ないと思いますが自動車のタイヤ交換の要領です。
以上ですが、相当感覚的な説明で恐縮です。要はスピーカーユニットをベース板に可能な限り均圧で止めるということです。

さて、いつも聴いているCD等で音出ししてみてください。
ものすごい力の方は締め付け過ぎとなることも考えられます。締めすぎは窮屈な再生音となります。適圧でスピーカーを締め付けることが出来た場合は、音の広がりや余韻が豊富でスピーカーの能力が十分活かされていると思います。もしかしたら初期エージング時より良い音に変化したかもしれません。

しかし、あくまでもこの方法は試行錯誤で求めた方法です。いろいろなスピーカーで有効だとは思いません。例えば、B&Wのトールボーイは中低音のユニットしか処置できません。

注意事項があります。
L字型の六角レンチを使用する場合、ストレートドライバーよりトルクが大きくなります。その分見込んで実行すると良いでしょう。精密トルクレンチを使用するのも良いと思います。ただしトルクレンチを使用しても、最適な締め付けトルクはわかりません。締め圧と音は強く関係しますので、この場合も試行錯誤で求めることになります。

また、スピーカーによっては前方に強い磁力が発生していることがあります。作業時鉄製または先端が磁化したドライバーを使うとコーンにドライバーが吸い寄せられて、スピーカーを損傷する可能性があります。要注意です。

上記題目は増し締めと書きましたが、増し締めとはある状態から更に締め付けるということではありません。そのまま締め付けると緩んでいる箇所と固く締まっている箇所が存在します。一度緩めないと、ばらならな締め付け力になってしまいます。

1st 2016/10/06
2nd 部分訂正 2016/10/07
3rd 写真入れ換えと部分訂正 2016/10/08
4th 部分修正 2016/10/09
5th タイトルの修正 2017/07/10
K.Fukuma

Babyface Proを使ってVintage Preを外部イコライザーに利用する

CDやPC-Audioは特に不満はありません。
でもレコードは昔聞いた音を聴きたいと思います。現在、イコライザーはアキュフェーズのスロットタイプ AD-2850です。音は、まだ購入したばかりでエージング不足です。そこで、フォノ用にもう一つの再生系を構築してみました。

RME社のDAC応用例を拝見しました。その中からStudio K’sの山本耕司氏の記事を参考に、Babyface Pro(DAC)とVintage Preを使ってイコライザーを構成します。
_MG_1952-1
<Photo Data>2016/08/17 八ヶ岳清泉寮より富士山をのぞむ
Canon 5D MarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM 1/320 f/13

Vintage Preは仏社製yba 2αを使用します。ybaのイコライザーはシャーシの中に、更に金属ボックスに収められています。TypeはMM型ですが、ノイズ設計が特に優れています。
先ず、電源は筐体から分離されています。信号ラインに出来るだけシリーズに抵抗が入らないよう配慮されています。パーツもダイヤモンド入りコンデンサーなど特徴があります。
音色は暖色系です。

ybaの出力はRCAのみです。プリアンプはバランス入力としているため、イコラーザー出力にBabyface Proを挟みました。全体の構成は下記ブロックのようになっています。
オーディオのラインナップ
(1)外部プリからイコライザー信号の取り出し
イコライザーの出力はybaのテープアウト端子(プリアンプによってはRECまたはREC OUT端子になります)から取り出します。
一般的に、テープアウト端子はインプットセレクターとつながっていることが多く、信号が汚れることがあります。ここは使用をフォノに制限して対処しました。テープアウトはボリュームを介さないため、とても音が良いのです。

(2)RCA/XLR変換ケーブル
テープアウトは、市販の6Nアクロリンク製RCAケーブルの一方をXLRコネクターに付け替えました。また、バランスアウトの2番と3番は入れ換えない欧州型接続とします。位相は、プリアンプでも切り替え可能ですが、ここではBabyface Proにて位相反転させました(アキュフェーズは3番ホット、Babyfaceは2番ホットです)。
下の写真は、右手前のXLRペアーがイコライザーからのL、R入力信号です。
IMG_1130a

(3)Babyface Proの設定
テープアウトのバランス出力はRCA-OUTのため反転成分がありません。このままではGain不足となりますのでBabyface Proでゲイン補正しました。
補正はちょっと原始的ですが、耳で聞いてラインレベル相当になるまでMac上でソフトウェアミキサーのゲインVolumeをまわして行います。
ついでに、フォノアウトの音に変化をつけるときは、Babyface Proのバンドイコライザーで補正します。
例えば、Wes Montgomeryのギターを当時の音に近づける場合など補正をかけていきます。
Babyface Proはプロ用の音響機材です。周波数帯域をバンド別にこまかく補正できますので好みの音に近づけることが出来ます。

もし、演奏も加えるというような場合では、Babyface ProにHi-Z入力やコンデンサーマイクロフォンのフォーンインプットにミキシングできます。
babyfacemixer-1

ミキサーの設定はMac上のTotal Mix FXで行います(左記写真)。
左上のAN1/2はXLRアナログ入力、アウトプットは写真左下のAN1/2のポートになります。
位相設定は入力AN1/2のサブクリックで画面をあけると出てきます。

(4)音質
CBS SONYのLP、TchaikovskyとMendelssohnのViolin concertos by David Oistrakh Eugene Ormandy The Philadelphia Orchestraを視聴しました。
使用カートリッジは 独ClearAudio社 Virtuoso、MM型のカートリッジです。

Babyface Proはかなり優秀です。色づけが無く、アナログ信号を通しても劣化は無いようにおもいます。
Vintage Pre ybaの音は、カートリッジが暖色系のせいもありますが、中低域が厚く、特にVocalが抜群に良いと感じました。

もし眠っているイコライザー(内蔵プリなど)をお持ちなら、一度は試してみると良いでしょう。

1stと一部見直し 2016/08/22
2nd 誤記訂正 2016/08/23
3rd 評価の部分修正 2016/09/12
4th 内容の見直しを行いました 2016/09/14
5th 誤記訂正と追記 2016/09/25
6th 評価追加と部分修正 2016/10/16
7th 誤変換などミス訂正 2016/10/18
8th 一部訂正 2017/05/12

K.Fukuma

 

オーディオ 3P電源ケーブルのアースループについて

オーディオの音をよくする編に「3P電源ケーブルのアースループ」についてを追加します。
_MG_1901-1
<Photo Data>2016/08/01 せせらぎ街道にて 
Canon EOS5D MarkⅡ EF24-105mm f/4L IS USM 1/250 f/4.0

オーディオ用電源ケーブルは、太くて振動対策したアースピン付きの3ピン型電源ケーブル(以下3P電源ケーブル)が人気です。

下記写真の様なケーブルです。これはスピーカーケーブルの余ったものをネットの作例を見て自作したものです。豊かな低域や高域再生を獲得できます。この3P電源ケーブルですが、いざ交換したものの、あまり音が良くなってないというようなことはないでしょうか。
IMG_1110
市販されている3P電源ケーブルは、プラグ間のアースラインが結線されているものがあります。セパレートアンプに使用するとアースループによるノイズが生じますので注意が必要です。

下記図を参照下さい。
アイソレーショントランスのコンセントからオーディオ機器に3P電源ケーブルをつないだ模式図です(壁コンセントにつなぐ場合、この図のトランスが無い場合になります。)
スライド1

 

 

 

 

 

 

 

電源ケーブルは3芯です。コンセントのL極は差し込みプラグのL(活性極)に、コンセントのN極はプラグのN(ニュートラル)に、またコンセントのアース極はアイソレーショントランスの静電シールドと筐体アースと一緒にプラグのアースピンに結線されています。
メス側のコネクターでは、L、Nは普通の接続ですが、ケーブルのシールド線はエッジでカットされ終端されます。アース線はしっかりプラグ内の接地極につながっています。
2P電源ケーブルと根本的に違うのは接地極があることと、接地極のオス・メス間がつながっているということです。

接地極がつながった電源ケーブルをセパレートアンプのプリとパワーにそれぞれ使用しますと、プリ、パワー間は信号ケーブルもつながっていますので、電源ケーブルのアース線と信号ラインとでアースループが出来てしまいます
アースループは音楽信号にとって有害なノイズです。定位が甘くなり中高域のざわつきが目立ち機器本来の力が発揮できません。念のためシステムを点検することをおすすめします。

<対策>
対策は電気的に上の模式図の機器側アース線をカットすれば良いのですが、市販の電源ケーブルは大体PSE認定品です。100Vを通過させることから安全上分解改造はしない方が良いと思われます。

次の用途には使用可能です。
①壁コンセントからタップに引き出す時使用する。
②CDやトランスポートなどのデジタル機器でインレット側のアースピンが無い場合のみ有効です。

機器の電源ケーブルは2芯ケーブルを使用することになります。購入時付帯してくる純正2Pケーブルが望ましいでしょう。3Pの太いケーブルに比べて音が悪くなるという懸念があるかもしれませんが添付ケーブルは良いものです。使い込んでエージングが進めば良い音がするようになると思います。

<まとめ>
接地極がつながった電源ケーブルはセパレートアンプには使用しない方が音質的に有利だと思います。プリメインアンプは単独ではアースループは起こりません。
3P電源ケーブルのアースが宅内アースに結線されている場合アース効果もありますがアースラインを経由してノイズも受けてしまいます。
アースをしなければならないケースは、筐体電位が上昇しシャーシで電撃を受けるような場合、音質よりアース設置が優先となります。

1st 初稿 2016/08/07
2nd一部訂正と追記 2016/08/07
3rd まとめの部分追記 2017/05/23
4th 題目及び文言修正 2017/07/10
K.Fukuma