Windows PCでPhotoshop 30bit写真現像と2画面表示を行う

Windows PCで、Photoshop 30Bit 写真現像と、ドキュメント制作も行うマルチ画面設定例の紹介です。

写真現像用モニターはEIZO CG247を使用。ドキュメント等制作は同じくEIZOのEV2457です。PC 1台で2台のモニターを駆動します。2画面を使用する設定になります。
2台のモニターを地続きで使用します。2台の画面サイズは24インチ、同じサイズのものにすると使いやすいです。2台とも、解像度は1920×1200 WUXGAです。

<PCの変更>
写真現像は、長い間Mac系でした。現在も、Macmini M1 2020とCG247で行っています。
Macmini M1 2020は8-CoreCPU、GPUで、今までのMacの中では最速です。しかし、残念なことに(新しいモデルは除き)、このモデルはモニター1台しか接続できません。一般的なメールや文書作成では不便を感じませんが、プログラム開発ではモニター2台必須になります。
ということで、今回の目的は写真現像もプログラム開発もモニター2台で行おうという試みになります。
Mac最新版に買いなおすという選択肢もありますが、今までやったことがないWindows PCでできるかどうか検討することにしました。

<グラボの変更>
Windows 10で既にOld PCとなってしまいましたが、いろいろ検討できるDellのWorkStation T3600が手元にあります。T3600で検討を行います。この機種は2013年のPCで、グラフィックボードはQuadro 4000が入っています。最新のPhotoshopでは、Version 20までしか動作しません。このQuadro4000を先ず交換することにしました。
Quadro 4000は、左の写真のブルーのPCIソケットに装着されていました。
ソケットの仕様は、PCI-Express x16です。

各色10Bit諧調で表示できるグラボを調べてみると、Quadro最新版でなくてもゲーム用のものでも使用できそうです。
Nvidiaのグラボの中から補助電源不要のMSI GTX 1650は、GDDR5 4GB、 PCI-Express(Gen3)x16、 出力はポートはDisplayPort v1.4が1個、 HDMI 2.0B 1個、 DL-DVI-D 1個のソケットが出ています(GDDR6でなくても大丈夫の様です)。
2019年以降の発売とされており、Photoshopの最新Versionでも動作する見通しです。

GTX 1650の選定理由は、T3600が使えなくなった時、別のマザーボードに移行して再利用するつもりです。補助電源なし、基板長が短いのも選んだ理由になります。
厚みがありますので、ブラケット2枚分必要になります。
左の写真は、GTX 1650に入れ替えた写真です。1ファンTypeで、タワーケース内に排気流路があれば問題なく使用できると思います。

<Cable>
モニター CG247とはDVI-D、モニターEV2457はDP- DPケーブルでつなぎました(DiplayPort間をつなぎます)。
DVIはDualに一般的な4K対応のもの。DPケーブルはiVanky【VESA認証ゲーミングDPケーブル 1.2/4K/2M】4K@60Hz/ 2K@165Hz/ 2K@144Hz, DP to DPで最大21.6Gbpsの伝送速度のものを使用しました。iVankyのCableはEIZO推奨のケーブルに比べるとやや伝送速度が落ちますが、問題ありません。

<マルチ画面>
2台のモニターの同期化は、まずEV2457とT3600間をUSBケーブルでつなぎます。
モニターのマルチ画面設定はEIZOのサイトからScreen InStyleをダウンロードしました。
一般的なドキュメント作成やプログラム開発のメインモニターはEV2457です。この時、CG247はサブな使用になります。比較的長い時間モニターに向かうかもしれません。EV2457はブルーライトカット設定、Paper色域、ちらつき低減などを駆使します。目の疲労軽減を優先した使い方としました。
写真現像は、CG247をメインモニターとして使用します。現像時は、CG247のフロントボタンで表示色をAdobe RGBかsRGBにセットします。
(マルチ画面はWindowsデスクトップのディスプレイ設定で行うこともできます)

<その他>
動画再生やニュースを音を出して視聴することもあります。CG247は写真に特化したモニターです。グラボを介しても音が出ません。音声はマルチ画面のEV2457の内蔵スピーカーを使用する設定にします。EV2457のケーブルはDisplayPortかHDMIにする必要があります。
さらに、外光に合わせてモニターの明度をコントロールします。同じく、Screen InStyleでサーカディアン色調を使う設定にしました。

<変更後の感想>
古いWindows 10のT3600ですが、グラボ次第ではPhotoshop RGB 30Bit(10億色表示)が実現できます。RAW現像時の色味も雑味の少ない満足できる発色です。
然しながら、T3600のチップセットはやはり古いと感じます。画像操作時の動作はなんとも緩慢です。
Windowsのグラボを更新しても、Mac M1ほど強力なパフォーマンスにはなりませんでしたが、マルチ画面(つまり2台駆動でも)で30Bitで写真現像できることが分かりました。

Windowsで動作することわかりました。以降安定性をチェックし、Macとの比較を続けながらWindows機にゆっくり切り替えていく考えです。
うまくいきましたらまた投稿したいと思います。

<Windows Photoshop v23.5で現像した画像>
2022/05撮影 横浜みなとみらい
Adobe RGBで現像、JPEG sRGB変換
EOS7D f/7.1 1/1000

Kazunori Fukuma

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Kazunori Fukuma

職歴前半は半導体デバイス開発技術者、後半は経営者としてやってきました。事業の立て直しや新規事業育成、競争戦略などを得意としています。
きっとお役に立てると思います。
投稿は主にAudio、写真、Programingです。Audio歴は50年(長いだけですが)です。学生時代のライブ活動、研究テーマがノイズ抑制だったことなどがきっかけで、音の追求は今も続いています。

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